茨城県をテーマにした作品について


  



 
私の展示会には度々、私の地元の茨城県をテーマにした作品が登場します。
茨城県には興味深い場所や面白いお話が沢山あります。茨城県にちなんだオリジナルストーリーによる作品を愛と笑いを込めて制作しています。
 

⭐️ヒノタマペンギン偵察飛行隊501

 

この作品には2つのテーマが込められています。

 

この作品は、私の地元、茨城県にある航空自衛隊百里基地に配備されていた偵察機、RF4Eの第501飛行隊の話をモチーフに制作しました。RF4E は1960年代にに設計された偵察機で当時の精巧なフィルムカメラを偵察用に搭載されています。第501飛行隊は日本唯一の戦術偵察機運用部隊であり部隊マークはウッドペッカー(キツツキ) 。RF4E第501飛行隊は時代の流れにより2020年3月にRF4Eは退役、第501部隊は解散になりました。これらの長年の功績に敬意を込めてこの作品を制作致しました。作品にも空を飛ぶペンギンが偵察用のフィルムカメラをぶら下げ、背負った飛行機械には部隊マークのウッドペッカーが尾翼に描かれてます。

 

私の作品には空を飛ぶ為に試行錯誤しながら飛行機を開発する様々な姿を描いたペンギン達がよく登場します。ペンギンは鳥の仲間の中で、空も飛べず、足も遅いのに、海の中では自由に空を飛ぶように素早く泳げる唯一の特性を持って生きています。ペンギンが作品によく登場するのは、私自身、社会人を経験し挫折、唯一の好きな事である陶芸を探究し続ける事でしか生き残れなかった自分自身が、ペンギンの姿と重なるように思えるからです。

 

この作品には、長年の功績を讃えられ惜しまれながらも退役、解散する第501飛行隊に対する惜別と敬意、そしてこれからも変わらぬ自分自身に課した挑戦、という二つの意味を込めて制作しました。

 

 

⭐️あんこう2000・深海調査潜水艇 常磐1号

(オスアンコウ型脱出艇装備)WDH 28x24x24cm

 

茨城県鹿島灘沖にて、日本沈没の兆候のスロースリップの調査のために、あんこう2000・常磐1号が海底深く潜っていきます。

高い水圧に耐えるために、常磐名物の鮟鱇のデザインを取り入れました。

自在に動く提灯型サーチライトによって、真っ暗な海底を照らします。

 

危険な任務のために、脱出艇を装備しています。

脱出艇のデザインは、雌に付着する小さな雄アンコウ。緊急時には、この脱出艇で避難します。

 

余談ですが、茨城県水戸市にある木葉下(あぼっけ)という場所は、小松左京の小説「日本沈没」で、国土で最後に残った場所として描かれています。

 

⭐️虚船(うつろぶね)を捕獲した魔除けシャーマンペンギンH17xW20xD16cm

 

~茨城県鹿島灘大竹海岸に流れ着いた虚舟を朝の散歩中の魔除シャーマンペンギンが発見しました。杭を2本打ち込んで、彼の研究所まで引きずって持ち帰ります。その後、この虚船は研究、開発され姿を変えて登場します。

 

虚舟(うつろぶね)とは、江戸時代に鹿島灘の茨城県神栖(かみす)市波崎(はさき)の舎利浜(しゃりはま)の海岸に流れ着いたUFOと思われるもので当時、江戸では瓦版にも取り上げられました。このペンギンの写真も虚船のモニュメントがあった、大竹海岸まで作品を運び、撮影しました。


【反重力飛行機械ヴィマーナ -17

マッドサイエンスト、ニコラ博士が、虚舟(うつろぶね)を解析して開発したのが、この飛行機械。

秘密開発会議の黒板には、数式が羅列されていますが、一般人には何が書いてあるのか理解出来ません。博士にしかわからない理論で空を飛ぶようです。

バックツゥー・ザ・フューチャーのドクやエジソンが恐れた天才科学者ニコラ・テスラ博士などのマッドサイエンストをイメージしました。

虚舟(うつろぶね)とは、江戸時代に海岸に流れ着いたUFOと思われるもので当時、江戸では瓦版にも取り上げられました。